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急速に拡大する社内SNS
皆さん、社内SNSというキーワードはご存知でしょうか。近年、急速に導入企業を増やしている注目のITツールです。
本記事では、社内SNSの概要や一例を紹介し、主にナレッジマネジメントへの効果を中心に解説します。
一般的なSNS(LINE、Twitter、Instagram等)については説明不要なほど社会に浸透しています。
こちらは、コミュニケーションツールとしてだけではなく、主に集客をメインにビジネスツールとしても大きな役割を担うまでに成長しました。
では企業内で利用する社内SNSとはどのようなものでしょう。
近年、各企業が取り組む働き方改革の中で、グループウェアを用いた社員間のコミュニケーション改善は注目の中心地にあります。この事象は、いずれの企業も、大なり小なり、社員間のコミュニケーションに課題を抱えていることの現れと言えます。
社員間の情報伝達の齟齬、遅れ、抜けなどはまだ良い方で、情報を喪失してしまう、情報を持った有能な社員が誰にも引き継がないまま退職してしまうなど、大ダメージを被ることも頻繁に起きています。
特に、現在は人材の流動化、高度専門職の高齢化・定年問題が顕著で、各企業が対策に頭を悩ませています。また、企業活動の複雑化により、社員間の風通しが阻害されるケースも多く見られています。
上記の理由から、働き方改革におけるコミュニケーション課題において、特に速やかな情報の共有、ナレッジの展開というところが急務となっています。また、チーム、組織の内部を可視化、風通しの良さを取り戻す仕組みが渇望されています。
社内SNSは、そのような課題に対し、大きく効果が期待できるものです。では、実際に社内SNSはどのように利用するものなのか説明します。
社内SNSでできることとは
まず、社内SNSはグループウェアの1機能として提供される場合と、社内SNSとして単体で利用される場合があります。いずれも、フレームワークが用意されていて、オンプレミスでカスタマイズすることなく導入は容易。
どのように利用するかを計画した上で、ツールを選定すれば、速やかに利用開始できます。社内SNSは多くのベンダーが提供しており、それぞれの特徴も様々。
本記事では代表的な2つの利用形態について紹介します。
グループチャット
メンバー間のチャットルームを開設し、相互コミュニケーションを行うツールです。
メールの一斉送信で良いではないか、ということは当然考えられます。しかし、メールは主体性を失いがちであることは感じられているのではないでしょうか。
また、送信者はすぐに返信が欲しい場合でも、受信者の都合もあり、一方通行のコミュニケーションになりがち。また、メール履歴を追うためにメールを1つ1つ開くのは時間を大幅にロスします。
その点、チャットであれば、常に同じ目的をもったタスクフォースとして動くことができ、機動性に優れています。
情報は流れていきますが、共有資産としてバックアップを取ることができるため、重要事項にマーキングすることで、メンバー間の意思統一が図りやすく、ノウハウをナレッジとして体系的に整理することが可能です。
掲示板・ツリー型
掲示板・ツリー型の社内SNSの特徴は、見やすさと情報管理のしやすさにあります。
テーマを決めてコミュニケーションを図ることができ、ノウハウの可視化が簡単にできることが特徴。
例えば、「【急募】A社に対しての営業のコツ!」というスレッドを作り、意見を募るのです。
そうすることで、有識者から情報共有が行われるという具合です。このように、社員の悩みが可視化され共有されることで、さらに議論を発展させることが可能。
また、他部署の社員や上層部の目に触れることで、助け舟を出しやすく、社員の手厚いケアに繋げることも可能。ログを保管することで情報をきっちり保管することも容易です。
うまく運用することで、社内コミュニケーションの活性化、社員のモチベーション維持・向上が大いに期待できます。
社内SNSの活用はナレッジの共有に最適!
社内SNSが社員間で活発に利用されることで、コミュニケーションの課題に解決の道筋が得られることを説明しました。
さらに、冒頭では、離職・退職によるノウハウの喪失について触れました。実は、社内SNSの活性化はノウハウ・ナレッジの蓄積にとてもマッチするのです。
従来の働き方は、個人プレーが中心でした。個々の活躍を部署やチームという形にはめこんで成果を出してきた企業が大半です。
しかし、現代の企業活動は、複雑化、高度化、局所化などを要因に、一人でできることの限界が顕著に現れています。もはや、社員間の明確なコラボレーション無しに生き残ることは難しい時代なのです。
社内SNSが健全に運用されている場合、困っている人を助けようという意識が醸成されていきます。また、自身が困っている、悩んでいることを声に出しやすくなります。
そうすると、何が起きるか。今まで属人化していたナレッジが共有され始めるのです。さらに、ナレッジを見た別の有識者から新たな知見が発信される、議論に発展するといったことから、ナレッジが研ぎ澄まされていくでしょう。
円滑なコミュニケーションの副次的な効果にしては十分すぎませんか?前章で説明した通り、社内SNSのログは管理しやすい特徴があるので、可視化されたナレッジはグループウェアを活用し、整理整頓、アクセスし易い状態で管理することをお勧めします。
社内SNSを活性化させて成果を上げるには?
導入した社内SNSを効果的に利用するための留意点、メリットを整理します。
効果を宣伝して活性化!
新しいツールが馴染まないことの大半は、不活性な状態に陥ってしまうことが原因です。
アナウンスはしたものの、利用されないのでは意味がありません。他社の成功事例を基に効果を宣伝する、まずはトップダウンで利用していく、積極的な利用に報酬を出すなど、活性化させるための施策を検討しましょう。
忙しい人ほど発言させて活性化!
多くのナレッジを持つ有能な社員には仕事が集まっていることが多いですよね。実は、投稿する時間もない程に忙しい彼らこそ、社内SNSの活用の主役になるべきです。
自分の業務を楽に進めるためにはメンバー間のコラボレーション、周囲の教育が欠かせません。有能な社員から情報を引き出すため、ここもトップダウンで積極的な投稿を促すなど、施策を検討しましょう。
有能な社員から発信されるナレッジは、多くの社員を救うでしょう。
敷居を低くすることで活性化!
社員の中には、全社で利用するツールに対して敷居高く感じて発言を控えてしまうことがあり得ます。
実はモチベーションを下げている可能性もあります。どれくらい利用しているかをトレースし、利用頻度の少ない社員に対しては、個別にアクセスする。
試しに比較的小さな規模のグループで参加させるなどして、利用を促すなど、施策を検討しましょう。
利用者が増え、社内SNSが活用されることで、社員間の繋がりは強くなり、風通しの良い雰囲気が醸成されていくと考えます。
社内SNSで働き方改革を次のステージへ
社内SNSがもたらす効果、運用のヒントはご理解いただけたでしょうか。
働き方改革は勤務時間の見直しや社員の権利を守るところから、さらなるステップアップ、つまり業務効率化等の企業戦略の見直しという次のステージに移り始めています。グループウェア・ITツールの活用は業務効率化に大きく寄与するものです。
中でも、社内SNSは良い職場環境の醸成、ナレッジマネジメントの点で活躍が期待できます。ぜひ、社内で活用できる場所がないか、検討されて見てはいかがでしょうか。
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