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訪問介護の予定共有
日本も急速な高齢化の中、介護市場が持つ役割はどんどん大きくなっており市場の拡大が続いてきました。
しかし現実的な部分を見れば、人によるサービスが基本となる以上人材確保に努めなければいけません。ところが求人倍率が1倍を超えている状況を見てもわかるように、社会全体の人材不足が深刻化してきています。こうした状況の中で予定共有をしながら効率化を目指すことは、訪問介護でも重要なポイントにつながってきました。
訪問介護の効率化の重要性
訪問介護は事業として見た場合、人材に掛かる比重が非常に大きくなっている職種です。そのため人材確保が急務であり、定着も促していかなければいけません。業務の特性として個人に掛かる比率が高く効率化が難しいとされてきました。理由として訪問介護の業務自体は簡略化できないため、ほかの部分で効率化を目指さなければいけないからです。
現在の訪問介護事業の事業所規模を見ると、中小以下の規模が大半を占めます。日々多くの業務対応に追われてしまい、通常の業務の質が落ちることが指摘されるようになりました。規模の大きな事業所では耐性を整備することで対応できる部分がありますが、中小規模では過大な負担となりつつあるのです。そこに賃金などの問題も関わり人材定着がうまくいかず、さらに高利化を妨げてきました。そこで注目しなければいけないのが、予定共有など事務関係の効率化でした。
サービス提供責任者の負担軽減
訪問介護では業務の負担はヘルパーだけではなく、サービス提供責任者にも集中していきます。契約に始まり介護計画の作成やシフト調整など仕事は多岐にわたります。さらに労務管理や指導まで集中してくるため、根幹となるべきサービス提供責任者が機能しなくなる可能性も指摘されるようになりました。
本来サービス提供責任者はヘルパーを統括し機能させなければいけません。ところが業務が集中しすぎて予定共有などもできなくなっている現状があります。この機能を取り戻してあげることこそ、現在の訪問介護事業で効率化を目指す重要ポイントになってきているのです。
ICTとの相性はよくないのか
訪問介護事業でも注目を集めてきたのがICTの活用です。もともと相性はよくないといわれてきました。これはヘルパーの業務として見た場合どうしても個人レベルのサービスに依存しやすく、ICTに置き換えるのが難しかったからです。その半面、非常に多くの事務仕事を抱えることからここをICT技術で補う方向も考えられてきました。代表ともいえるのがスケジュール管理であり、予定共有などによって効率化を図る方法です。
予定共有をICT化するとスタッフ同士で情報を共有しやすくなります。これまではサービス提供責任者を通す方法や黒板、ホワイトボード、ノートなどが利用されてきました。どの方法にもメリットはありますが、迅速な情報共有は難しくなるでしょう。チェック機構としても目につくタイミングの問題もあり、甘くなりやすい側面を持っていました。ICT化するとアナログな方法とは異なり迅速に確認ができ効率化を促進できるのです。
これまでICT化は難しいといわれてきた介護の業界でも、スケジュール管理などの分野はどんどんと変えていけることは間違いありません。
訪問介護の中での予定共有はどこまで効率化につながるか
訪問介護事業でも、ICT技術は活躍していきます。予定共有を進めていくとどのような変化が起きるのか、それが効率化につながるかが重要なポイントです。
実際に管理ツールなどを導入すると、劇的な変化というよりは緩やかに業務効率が改善していきます。サービスという部分ではICT化できない影響はありますが、しっかりと変化が起きてくるのです。
予定共有で業務時間短縮へ
サービスを提供する部分では訪問介護では効率化は難しいのは事実です。一定時間のサービスを提供することが役務である以上、時間短縮もできないでしょう。ですが予定共有できると、さまざまな行動が効率化し業務時間を短縮できるようになっていきます。
これまでのアナログな方法では確認するだけで時間が掛かりました。訪問介護の現場から情報を確認するために連絡を入れるとしても、その情報に別の人がアクセスしなければいけません。ホワイトボードや連絡帳に書き込み確認しなければいけないからです。
もしも電話で連絡を入れた場合、その近くに誰かいなければ確認できません。情報を正しく書き込む人も必要です。自分で書き込むことになればいったん事務所に戻るなど時間の消費も必要となります。
予定共有をICT化すると、場所を問わずにデータの確認と交信ができます。スマホやタブレットなどでアクセスすればいつでも確認できるからです。予定の変更も素早くできて、業務時間の短縮につながります。
自動化で作る予定
日程の調整には必ず時間が掛かります。一体どこに都合のいい時間があるのか探して決めなければいけないからです。この調整はかなりの労力を必要とします。
連絡を受け取ってからどこに入れるのか、予定共有ができていないと各所に連絡を取りすり合わせしなければいけないでしょう。誰に対しても最適な予定を作り上げないといけないからです。効率化のために必要ですが、逆に効率化の足を引っ張る問題にもつながります。
現在の予定共有ツールでは自動化ができるようになってきました。一定条件の入力により、移動時間などの考慮もしながら最適な予定が組めるのです。重複の回避は当然できるため日程調整の手間はかなり軽減できるように変わってきました。
もちろん、これがすべての答えにつながるわけではありません。しかし、予定共有のための下地を自動で作るだけでも業務効率は大幅に変わります。これがその場にいなくてもできるため、展開速度が大幅改善できるのです。
クラウド化されたことでのメリット
現在のデータはクラウド化するのが基本となりました。クラウド化することによりどこにいても情報にアクセスしやすくなったのです。クラウド化されたデータは、事務所などにおいてあるPCに依存しません。いつどこにいても、ネット環境が整うならアクセスできるのです。アクセスしたいときにすぐに着手できるのは効率化につながります。
外出しているときにでも、誰もが同じ情報に触れられるのがクラウドの特徴です。クラウド化すると距離の概念がほとんどなくなっていきます。これまで集積されている場所まで移動しなければ得られなかった情報も、時間と労力を必要としなくなるのです。
クラウド化されたことにより、迅速に予定共有が進みます。明確な効率化を打ち上げていかなくても、自然と業務全体が変化していくのです。
訪問介護の効率化を目指す重要ポイント
訪問介護の仕事内容を考えると、効率化できる部分はある程度限られてしまいます。サービスの部分の効率化はある程度できても、人対人である以上限界が来るのは確かだからです。この背景を前提として、これまでの固定概念を打ち崩していかなければ効率化は進みません。
事務に関する仕事は、サービスの提供とは一線を画します。情報を共有する形をとれば、集積方法自体に変化が出てくるのです。時間も掛かりにくくなり、やがて情報の正確性も上がっていきます。当たり前のように情報を扱えるようになり、自然と業務全体が効率化するのです。
大事なことはスタートすることにあります。予定共有は、訪問介護では効率化を目指すうえで有効な手段になるでしょう。
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