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組織に埋もれている情報資産の活用
情報は蓄積しても、必要な人が必要なときに利用できなければ意味も価値もありません。大事なポイントは、正しく運用することで知的情報資産として役立てられるのです。
知的情報資産の活用方法として、ナレッジマネジメントが注目されるようになりました。業務効率を目指すうえで当然の流れであり、そこにはスケジュール管理などの手法も隠れています。
ナレッジマネジメントとは、これから先の競争力や生産性の向上など企業価値に大きくかかわってくる手法です。これからの企業の情報資産活用としてどのようなものなのかを知り、推進していくためのカギはどこにあるかを知らなければいけません。
ナレッジマネジメントとはなにか
ナレッジマネジメントとは、情報を共有化する方法です。簡単にいえば、誰でも必要なときに必要な情報を共有できるよう可視化することにあります。
企業は個人レベルでも経験や知識を蓄積してきました。しかし、これらの情報は全員で共有するのが難しかったのです。こうした情報をできる限り情報化し、共有できるスペースを作り管理したのがナレッジマネジメントであるといえるでしょう。
高い情報資産を持っていたとしても、個人レベルではほかに必要な人がいたときに活用できません。ノウハウなどでも同じことがいえます。企業として費用を投入し得られたことでも、個人レベルでは効率化には程遠いレベルになるでしょう。こうした事態を改善するためにもナレッジマネジメントが活用されてきたのです。
ナレッジマネジメントの目的
ナレッジマネジメントは、さまざまな目的に使われてきました。人材育成での活用はよく知られたところでしょう。
人材育成において活用できるレベルの能力を身につけるまでには時間がかかります。自分で経験しなければわからないこともたくさんあるからです。ナレッジマネジメントを活用できると、これまで時間をかけて発見できた情報に触れることができます。そのまま情報を活用できるレベルになるわけではありませんが、大きなきっかけを得られるのです。
リスク対応にも役立ちます。これまでどのような対応をしてきたのかナレッジマネジメントとして蓄積しておけば、いざというときに引き出し対応できるからです。対応に失敗したときの情報もわかれば、適切な手法を導き出すこともできます。
仮に事業継続に問題が生まれたとします。このときにナレッジマネジメントにアクセスできるのであれば、多くの情報を活用できるチャンスが生まれるのです。これまで蓄積してきたノウハウや情報を活用できるのなら、新たに創生できるかもしれません。
ナレッジマネジメントとはどのように活用されてきたか
これまででもナレッジマネジメントは活用されてきました。なにも難しいことではなく、得られた情報を紙に残すというのは、代表的な方法といえるでしょう。これがメールとなり、データベースを使った情報共有の形に変わってきただけなのです。
Excelなどを使った方法もあります。単純に身近にあるデータベースとしての活用です。必要とする情報を書き込み、この情報を多くの人と共有します。ほかにもファイルサーバーなどの利用もありますし、企業内でSNSを構築する方法も使われてきました。
大事なことは必要なときに情報に触れられ、活用できることです。そのための方法としてIT技術が使われていますが、こだわり続けるよりも有効活用できる手法のひとつと考えるべきでしょう。大事なことは情報の共有にあるからです。
ナレッジマネジメントとはどのような活用法があるか
ナレッジマネジメントは、さまざまな活用の方法が模索されてきました。方法はいろいろとありましたが、大事なことは共有です。
共有方法はIT化だけではありません。活用するのは人間なのであって、IT技術ではないからです。活用する側でも意識改革が必要であり、変革をもたらさなければいけません。
さらに検索できるための体制作りも必要です。こうした認識を持ったうえで活用法を模索する必要が出てきます。
ナレッジマネジメントの活用と共有の道筋
ナレッジマネジメントでは、2つの立場の違いがあります。ひとつはナレッジコントリビューターと呼ばれる情報提供者。もうひとつはその情報を利用する知識利用者であるナレッジユーザーです。この2つの立場があって初めて価値が出てきます。
こうした知識は企業という組織にとって重要な情報です。ナレッジコントリビューターは、自分に必要な情報だけを提供するのではなく、全員が活用できるものとして認識しなければいけません。そのうえで貢献できることによるメリットを作り出すのです。その対価の存在もナレッジマネジメントでは重要な意味を持ちます。
ナレッジユーザーは、この情報をただの資産としてとらえるのでは意味がありません。多くの人が作り上げてきた情報であり、会社の資産であることを認識しなければいけないのです。資産は組織のものであり、ほかの組織のものではありません。一定の範囲内で活用すべき資産であることを理解し活用するように導かなければいけないのです。
ナレッジマネジメントの基礎
ナレッジマネジメントには2つの知識タイプがあります。明確な形を持った知識と、技能などのように形ははっきりしないが体系化したものです。前者は形式知、後者は暗黙知と呼ばれています。
形式知は、マニュアルのような形をとれるのが特徴です。文章や数字だけではなく、図形も形式知に入ります。情報共有しやすく客観的に判断しやすいのが特徴です。社内でも活用しやすい情報資産といえるでしょう。
暗黙知は形式知のようにはいきません。はっきりとした形がなく、技術の継承や手法、事例といった形で作り上げられてきたからです。暗黙知はそのままナレッジマネジメントに活用しようとしてもうまくいきません。なぜならば、経験などの前提条件があって初めて成り立つからです。
ナレッジマネジメントでは、単純にデータを残すだけでは意味はないことがわかっています。共通の体験で共感したり、ほかの形式知との組み合わせで活用できたりするからです。形式知の組み合わせが暗黙知を作り出すことも重要でしょう。
ナレッジマネジメントとリーダーシップ
ナレッジマネジメントは、情報を蓄積するだけではありません。いかに成果を出すことかがカギを握ります。そのためにリーダーの存在も必要です。
リーダーはビジョンを作り出し、必要になる知的資産はなにかを常に定義し続けます。さらに活用からほかの道をつなぐなど、リードしていかなければいけないのです。全員が情報に対する活用や意見の創出ができる場を作るなど、整備もリーダーの役割になります。
なによりもナレッジマネジメントとはスパイラルの構築が欠かせません。情報を蓄積するだけではなく、結果を活用し検証して戻す必要が出てくるのです。このスパイラルの構築もリーダーがけん引していきます。これにより、組織に本当に必要なナレッジマネジメントになるのです。
ナレッジマネジメントとはただの情報の塊ではない
情報資産は活用して初めて役立ちます。情報をかきだすだけであれば、これはただの文字情報です。この情報を活用して広げ、組織に役立てることが目的なのを忘れてはいけません。ナレッジマネジメントの活用により、必要な情報を必要なときに手に入れられるようになります。これがスケジュール管理などの浸透にも役立つでしょう。
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