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医療機関でグループウェアの導入を検討
2019年12月初旬にはじめて新型コロナウイルスの感染者が中国で確認され、日本でも2020年1月から感染者が確認され、それ以降は爆発的に感染者が増えています。
日本全体として、病院などの医療機関が感染してしまった方で溢れかえってしまいました。そこで問題となってくるのが、医療現場の人手不足です。
人手不足はいまにはじまったことではありませんが、なかなか改善できていないのが現状です。医療従事者の数を増やしながら、少ない人手でもきちんと回せるように、業務効率を向上させていくことが今後の課題となります。
2024年4月からは、36協定で定められている医師の時間外労働に対して、上限が設けられるなど働き方改革が進んでいます。しかし、医療従事者の負担は相変わらず高いのが現状です。
本記事では、そういった医療従事者の業務の負担を軽減するため「グループウェア」を活用することをオススメしています。
医療機関において、グループウェアを導入することで得られるメリットや導入事例などを紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
医療機関の抱えている課題
まずは医療機関の抱えている課題として、どういったものが挙げられるのかを洗い出しましょう。下記のようなものが挙げられます。
- 患者への治療が遅れる
- 職員間のコミュニケーションがスムーズでない
- 医療ミスの対応が遅い
これらの課題について、もう少し詳しく見ていきましょう。
患者への治療が遅れる
医師の当番表は紙ベースで行われることが一般的です。紙ベースでの当番表だと、当直の医師の予定が変更された際、その情報を更新しなければなりません。ただどうしてもタイミングによっては、その更新が間に合わず古い情報を元に患者を案内してしまうことがあります。
たとえば、主治医の医師が見ていた患者を別の科の専門医にセカンドオピニオンをもらいたいことが、医療現場ではよく見られます。
そこで、当該の専門医のスケジュールを確認し、患者には来院日を伝えます。しかし従来の紙の当番表では医師の予定が変更されており、患者に誤った情報を伝えてしまい、スムーズに治療を進められないリスクが付きまといます。
また、このように科をまたいで、患者の治療を引き継ぐ際には、患者のカルテを共有しなければなりません。カルテも紙で記載されることが多く、探し出すのに時間がかかってしまったり、メールなどで共有しても見落としてしまうケースもあります。
さらに、患者が急に入院が必要となったとき、病床の稼働状況も把握していなければなりません。このような情報が紙ベースで共有されていると、どうしても患者への治療が遅れてしまい、命の危険に繋がってしまうことも考えられます。
職員間のコミュニケーションがスムーズでない
入院されている患者のカルテは紙で記載され、昼と夜の看護師同士で共有するされている病院があります。
カルテを共有するためには、大量のファイルから探し出すため時間がかかってしまいます。コロナ禍では病院での療養を行う患者も増え、そういう環境になると情報共有が効率的に行われない状態になってしまいます。
すぐに治療をはじめなければならない状況でも遅れてしまう可能性があり、職員間の情報共有がスムーズに行われなければ、命の危険性が高まってしまいます。
医療ミスの対応が遅い
医療ミスはあってはならないものですが、医師も人間なので時としてミスをしてしまうこともあるかもしれません。医療ミスをしてしまうと報告書を書かなくてなりませんが、それも紙でやり取りされています。
ミスをしてしまった医師は、紙の報告書を管理者の元へ直接提出しなければならず、罪悪感や恥ずかしさを感じてしまい、報告が滞ってしまうことも少なくありません。
医療ミスの報告は治療のどこがよくなかったのかを共有するもので、自分だけでなく他の医師にも有用な情報となります。
そのため、病院としては同じミスが繰り返されないように、なるべく早く報告し対策を講じなければならない状況で、報告が遅れてしまうことは大きな問題です。
医療機関でのグループウェア活用するメリット
医療機関の抱える課題について紹介しました。ここでは、その課題を解決するためにグループウェアを導入することで、どのようなメリットがあるのかを解説します。
患者目線で病院のインフラを整える
医療機関でグループウェアを導入することで、医師のスケジュールや電子カルテの情報、病床の稼働率をツール上で一元管理することが可能です。これにより、患者目線で病院のインフラを整備することができます。
ツール上で常に最新のスケジュールを確認することができるため、患者を医師が不在のタイミングで来院させてしまうこともなくなります。
従来は、紙ベースでのカルテで患者の情報を医師同士や看護師同士で直接共有していましたが、電子カルテを活用することですべての医師と看護師が、ツール上で簡単に検索することができるようになります。
病院内の病床がどれだけ使用されているかも、把握することが可能です。どの部屋のどのベッドが使用されているのかも視覚化されているため、一目で確認できます。
このように、グループウェアの「スケジュール管理機能」「電子カルテ管理機能」「病床管理機能」により、患者目線に立った、病院全体が整えられます。
医療ミスに対して迅速な対処ができる
グループウェアを導入すれば、医療ミスの報告書もツール上で提出することが可能です。オンライン上で提出できることにより、医療ミスに対して迅速に対応できるというメリットがあります。
人間は防衛本能から、ミスを責められることから逃げてしまいます。対面で報告するとなるとストレスがかかってしまうため、どうしても足踏みしてしまいます。
ツール上で提出できるとなると、ミスをした本人の心理的負担を減らせるため、提出までの時間が短くなるという傾向にあります。
報告が早くなることで、医療ミスに対して対応が早くなり、病院にとっても患者にとってもメリットとなるのです。
医療現場でIT化が進みにくいのは
昨今、IT化が進んでいますが、医療現場でいまだに紙ベースで情報をやり取りしていることには大きく3つの要因があります。
- 病院内のネットワーク環境がローカルネットワークである
- 端末などのデバイス類の運用が普及していない
- アナログに慣れてしまっている
グループウェアを導入すれば、業務の効率を向上させられることはわかっていても、これらの要因から普及しにくい現状にあります。それぞれについて詳しくみていきましょう。
病院内のネットワーク環境
多くの病院で導入されている情報システムは、ローカルネットワークで構成されています。院内の医療従事者だけがアクセスできるネットワークで運用されているため、クラウド型のグループウェアと相性が悪いのです。
これは医療現場で扱っている情報が、個人情報の中でも非常に重要なものであるため、情報セキュリティの観点から外部のネットワークと繋げることが難しいのです。
万が一、不正アクセスにより個人情報が漏れてしまうと、大変な事態になってしまいます。そういった外部からの侵入を防ぐという目的で、病院内だけで閉じるネットワークで構成されています。
そのため、外部のインターネットとの接続が必要なクラウド型のグループウェアとはうまく馴染みません。
グループウェアにはクラウド型の他にオンプレミス型もありますが、こちらはクラウド型とは異なり、多額の導入コストがかかってしまったり、導入から運用開始までの時間がかかってしまうというデメリットがあります。
端末などデバイス類の運用形態
医療現場では、医師も看護師も院内を移動することが前提となります。自分の席についている時間が短いこともあり、コスト面や管理面から一人につき一台の業務端末が支給されていない病院も多いです。
グループウェアは常に携帯しているデバイスから、情報の確認や発信を行うことを前提としています。一人ひとりがデバイスを持つことが難しい医療現場ではうまく馴染めないため、普及しにくい要因の一つとなっています。
アナログに慣れてしまっている
医療現場では、紙ベースのアナログな手法で業務が行われています。人手不足で現場が逼迫していても、今までもなんとか運営できているというところから、働き方を変えることに抵抗がある方も多いです。
2020年の厚生労働省の報告では、病院の医師の平均年齢は47.2歳、診療所では60.2歳で、どちらも前年よりも上昇しています。
ご年配の方はどうしてもITに親しみがなく、いま行っている業務の効率に疑問を抱くことが少ないため、わざわざグループウェアを導入することに必要性を感じていない方が多いのが現状です。
操作が簡単で覚えやすいグループウェアは複数ありますが、必要性を感じられなければ、なかなか興味を持てません。若年層が積極的にグループウェアの導入を推進し、説得していく必要があるでしょう。
グループウェアを導入して、業務を効率化!
いかがでしたか。医療現場でグループウェアを導入することで、病院で行われているアナログの作業を効率化できます。役立つ機能としては「スケジュール管理機能」「電子カルテ機能」「病床管理機能」などがあり、病院の情報インフラを整備することができます。
グループウェアを導入することで得られるメリットは大きいですが、スムーズに導入を進められない事情もあります。
医療現場では扱う個人情報はトップシークレットであるため、情報セキュリティの観点から外部のネットワークと断絶された環境です。ツールを扱うための端末が支給されておらず、ツールを最大限に活用することが難しいのが現状です。
ツールを安全に導入できれば、病院の業務を効率化できる上に、患者に対しても真摯に向き合うことができます。積極的にグループウェアの導入を検討してみましょう。
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