建設業に働き方改革を浸透させるには?背景や浸透に向けたポイントを解説

2022/04/05

建設業界における長時間労働や人材不足は慢性的な問題となっています。そんな中、職場環境の改善や多様な働き方の推進を目的として、2019年4月から働き方改革関連法が施行され、時間外労働の上限時間が定められました。

大企業は2019年4月から、中小企業は2020年4月から適用されていますが、建設業は業務の特性を考慮され、2024年4月までの猶予が設けられています。

本記事では建設業に働き方改革を浸透させるポイントについて解説していきます。働き方改革への対応に悩んでいる建設業の方の参考になれば幸いです。

建設業の働き方改革とは

建設業では、2024年4月1日から時間外労働に対する規制が適用されます。月45時間、年360時間を上限とし、特別な事情が認められた場合でも、月100時間未満、複数月平均80時間以内、年720時間以内が上限です。

ただし、災害や事故棟の復旧や復興に関わる業務に関しては適用されません。違反した場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。

一般企業では、大企業は2019年4月、中小企業は2020年4月から時間外労働の上限規制が適用されている一方、建設業には5年の猶予期間が設けられました。

建設業界の働き方改革に猶予が与えられた背景

建設業は天候や現場の状況によって作業できる時間が制限されるため、長時間労働や休日出勤、人材不足といった課題を抱えています。この課題は簡単に解決できるものではありません。この章では、建設業界の働き方改革に猶予が与えられた背景について解説していきます。

労働時間が長い

建設業界の働き方の課題のひとつは労働時間です。長時間労働に加え、休日出勤の多さも課題です。この傾向は中小企業だけでなく、大手のゼネコンまで浸透しています。その理由は作業できる時間が限られていることです。

学校の工事をする場合、休日や長期休みでなければ工事ができません。道路工事を日中にやった場合は渋滞が発生するため、必然的に夜間工事になります。多くの人の快適な生活に配慮した結果、夜間や土日に作業せざるを得ないのです。

建設業界だけでは解決できない問題でもあることから、働き方改革への猶予が与えられました。

人材不足

人材不足も建設業界が抱える課題のひとつです。建設現場には70代の作業員がいるケースもあることから、高齢化と人材不足が深刻であることが見て取れます。複数の現場を掛け持ちする場合もあり、非効率な作業や、事故を引き起こす原因にもなっています。

働き方改革自体は、人材不足に対応するための施策です。しかし人材不足のため働き方改革に対応できなくなっているのが現実です。ICTの活用のような生産性を上げる取り組みをすることで、労働環境を改善することが求められています。

このような取り組みをするための時間確保として、働き方改革への猶予が与えられています。

建設業働き方改革加速化プログラムとは?

国土交通省は「建設業働き方改革加速化プログラム」を作成しました。事業規模を問わず、すべての建設業関連企業に求められる具体的な取り組みを示すことで、国として建設業界の働き方改革に取り組む指針が明確になりました。

「長時間労働の是正」「給与・社会保険」「生産性向上」の3項目に対し、具体的な取り組みを示しています。この章では、それぞれの項目について解説していきます。

長時間労働に対する取り組み

長時間労働に対する取り組みは、週休2日を確保し、長時間労働を是正するための施策です。公共工事の週休2日工事の適用の拡大や、週休2日工事に対する労務費等の補正を導入し、共通仮設費や現場管理費の補正率を見直すことで週休2日制の導入をサポートします。

また「適正な工期設定等のためのガイドライン」を見直すことで、長時間労働が発生しないような工期設定を推進します。ガイドラインにより、受発注双方の協力を促し、労働者が働きやすい環境をつくることが狙いです。

給与・社会保険に対する取り組み

給与・社会保険に対する取り組みは、スキルに見合った待遇や保障を実現するための施策です。適正な待遇を受けられるよう、発注関係団体・建設業団体に対し、労務単価の活用や適切な賃金水準の確保を要請。建設技能者の能力評価制度を策定し、技能者の資格や経験を登録する「建設キャリアアップシステム」を構築します。

また、すべての発注者に対し、工事施工の依頼を社会保険加入業者に限定するよう要請。それにより、社会保険の加入を建設業のミニマムスタンダードにすることを狙いとしています。待遇が向上することにより、企業にとっても人材流入を期待できる効果があるでしょう。

生産性向上に対する取り組み

生産性向上に対する取り組みは、効率化への取り組みをサポートすることで、建設業の生産性向上を推進する施策です。ICT導入を促すことを狙いとして、公共工事の精算基準等の改善や申請手続きの電子化を進めます。

また、技術者配置要件の合理化を検討することで、人材や資材の効率的な活用を促進します。人材不足に対応するため、限られた人材の中で生産性を上げていくことを狙いとしています。

建設業界での働き方改革浸透に向けたポイント

「建設業働き方改革加速化プログラム」によって、建設業界での働き方改革が進むであろうことが予測されます。しかし、ポイントを押さえなければ、働き方改革は浸透しません。

「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」に則り取り組むことが必要です。この章では、ガイドラインに則った働き方改革浸透に向けたポイントについて解説していきます。

適正な工期設定と施工時期の平準化

ガイドラインでは、適切な工期の設定と、施工時期を平準化することが求められています。工期の設定には、週休2日の確保やワークフロー計画の準備、現場の後片付け、天候不良による作業不可能日数を考慮することが必要です。

また、必要経費へのしわ寄せ防止の徹底もガイドラインで定められています。適切な積算と見積りを実施し、適正な代金で契約を結ぶことが必要です。

生産性向上

長時間労働削減のためには生産性向上は欠かせません。国土交通省は、すべての建設生産プロセスでICTや3次元データの活用を進める「iConstruction」により、少ない人数と少ない工事日数で、これまでと同じ工事量実施の実現を狙っています。2025年には、建設現場の生産性20%向上を目標に定めています。

そのため、ガイドラインにも、調査や測量から設計、施工、検査、維持管理・更新といった建設生産プロセスで、生産性向上にむけた取り組みを推進することが定められています。

ITツールの導入

建設現場での工程管理には、ITツールの導入が効果的です。ITツールを導入することで、管理側と現場との情報共有がリアルタイムでできるようになるため、工程管理における効率化につながります。建設現場では、スマホで利用できるアプリで工程管理を行うところが増えてきています。

工程管理におすすめのITツールのひとつに「グループウェア」があります。グループウェアは工程管理機能や気軽にコミュニケーションを取れる機能など、建設現場に有効な機能が搭載されています。グループウェアをはじめとしたITツールの導入も、建設業の生産性を向上させるひとつの手段になるでしょう。

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さまざまな技術を導入し、生産性向上を実現しよう

建設業では、2024年4月1日から時間外労働に対する規制が適用されます。一般企業ではすでに適用されている規制ですが、長時間労働や休日出勤、人材不足といった課題を抱えている建設業界には猶予が与えられました。

この課題は簡単に解決できるものではありません。国土交通省は「建設業働き方改革加速化プログラム」「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」を作成し、国を上げて建設業の生産性向上に向けた取り組みを推進しようとしています。

建設現場では工程管理にITツールを導入している企業も増えてきています。ITツールのひとつ「グループウェア」は効率的な工程管理をサポートするツールです。グループウェアをはじめとしたさまざまな技術を導入し、働き方改革の狙いである生産性向上を実現させましょう。

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